土地の利用を制限する地役権

お住まいの重要事項説明を受ける際に注意すべきチェックポイント解説、今回は地役権についてです。

他人の土地を通行する地役権

賃借権や地上権と同じように、土地所有者の利用が制限されてしまう権利として「地役権」というものがあります。

地役権の内容で代表的なものは、「通行地役権」です。

周囲を囲まれてしまい、道路と面していない土地の所有者は、道路に通じる周囲の土地の通行を認められるケースがあります。

通行地役権が設定されている場合には、そこを埋めてしまうような建物を建築できませんし、囲まれた土地所有者が通行することを妨げてはいけません。

送電線や地下鉄の設置を認める地役権

通行地役権のように土地の一部分というのではなく、土地の垂直方向、「上空●m~●m」や、「地下●m」の利用を制限する地役権もあります。

この場合、土地所有者は制限のある上空まで建物を建築することや、地下室などを作ることができなくなります。

こうした地役権は、送電線の設置や、地下鉄の建設などの際に設定されますが、この場合は権利金又は負担金が交付されるケースもあります。

所有権が制限される対価がきちんと払われることになりますので、一概に避けるべきとも言えません。

負担の内容を正確に把握しましょう

こうした地役権の内容は、重要事項説明の際に提示される登記事項証明書にきちんと記載されています。

土地のどこの部分が通路になっているのか、何m以上の建物を建ててはいけないのか、などは、登記事項証明書や地役権図面を確認することで把握できます。

 

将来的に建物を建築する予定がある方などは、建築計画にも大きく影響しますので、ご契約の際にはぜひ宅地建物取引士から正確な説明を受けるようにしましょう。

 

重要事項説明は、聞きなれない言葉が多く、難しいと感じてしまう方も多いと思いますが、その名のとおり重要な事項が含まれますので、気を付けて聞くようにしましょう。

不動産購入でご不安な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

関連記事一覧