難易度高。「減税」と「助成金」併用の勘所!
本日は、「住宅ローン減税」と「自治体の耐震診断・耐震改修に対する助成金」について書こうと思います。
この二つは、簡単に言えば、同じ“耐震”に関してお金をもらえる制度なのですが、管轄がそれぞれ違う為、両方を使うためには、それぞれに所定の手続きを行なわなければいけません。かなり難易度が高いです。特に、自治体の助成金の方は、各市区町村によって要件がバラバラなので、購入する物件所在地ごとに情報収集をしなければなりません。
さて、まずは住宅ローン減税について。このFacebookの中でも何度か触れていますが、木造戸建ての中古住宅を取得する場合、築年数が20年を超えている場合には「耐震基準適合証明書(又は瑕疵保険付保)」が無いと住宅ローン減税、登録免許税の軽減等が利用できません。(これについての詳細は文末のリンク参照)
次に、自治体の助成金についてですが、前述のように各自治体によって要件が違うので、いま皆さんがお探しになっている地域の役所のホームページ等でご覧になってみてください。「市区町村名、耐震、助成」の三つでインターネット検索すれば出てくるはずです。この自治体の助成金の情報を見る時にはコツがありますので、主なものを以下に列記します。これら以外にも、細かな確認事項が沢山あるので書ききれませんので、詳しくはリニュアル仲介までお問合せ下さい。
①診断を行なう者の要件
→事務所所在地、資格等。例えば、その物件がある市と同じ市内に所在する設計事務所で、且つ特定の団体等に登録している業者でなくてはいけないといったような制限がある場合があります。
②診断依頼者が診断を行なう者を指名することは可能か?
→①もさることながら、これができないとリフォームと耐震改修の部分をそれぞれ別の業者が担うことになるので、リフォームプランと耐震改修プランの合理的な設計(安価な)をしようと思うと面倒なことになります。
③耐震診断は一般診断法か、精密診断法か?
→日本建築防災協会が定める診断方法にも種類があり、そのどちらを採用しているかもポイントです。
(どのような違いがあるかはマニアックなので今回は割愛します)
④助成金申請から交付決定までの期間はどの程度必要か?
→例えば某市のように、申請から交付決定まで半年くらい要する場合には、その分、耐震基準適合証明書の発行が遅れる為、住宅ローン減税適用の要件として定められている所有権移転後6カ月以内に居住を開始する(=住民票を移転)という要件に合わなくなり、助成金とローン減税の併用ができなくなってしまいます。
⑤所有権移転まえに助成金申請の手続きを進めて良いか?
→助成金を使いたいのは買主なわけですが、売買契約後でも所有権移転前であれば、まだ所有は売主ということになりますので、「買主が申請」となると、他人のもの(契約した物件)で助成金を申請するということになります。これを認めてもらえない場合には、所有権移転後に諸手続きを開始することになる為、その分、工事の着手も遅れ、入居もおそくなるということになります。
■住宅ローン減税
http://www.rchukai.jp/contents/contents_f_tekigou_index.htm
リニュアル仲介本部パイロット店 石川でした!