
家の購入の時期はいつ?
憧れのマイホーム購入を検討している方が悩む、マイホームの購入時期は「今すぐ動くのが正解か?」または「しばらく待った方が良いのか?」どちらが良いのでしょうか。
新型コロナウイルス問題が解消された以降、急激な物価高騰に頭を悩ませる方が多くなっています。
テレビのニュースなどを見ていても、食品を始めとしたさまざまな製品の値上げや電気代・ガス代など、光熱費の高騰の情報が頻繁に流れてくるなど、日々の生活にかかるコストの上昇はおさまる様子がない感じです。
このような状況の中、家の購入に関しても「少し待った方が良いのではないか?」という意見を耳にする機会が増えています。
それでは、家の購入を検討した際、本当に物価高が落ち着くまで待った方が良いものなのでしょうか?
今後さらに家の建築周りの価格は上昇を続けるのではないか…という予測が立っているようです。
つまり現在、家の購入を検討している方は、なるべく早く行動に移す方が、家の購入にかかるコストを抑えられる可能性が高いとの事なのでどのような影響があるのか調べてみました。
■建設関連の物価の上昇
首都圏の新築戸建の平均価格は、約2年で20%近く上昇しているとされているのです。
原因は、家を構成するための建材の価格上昇や、職人の人件費が高騰しているというのが主な要因です。
またコロナ禍以降、建築費も急激な上昇しているようです。
■今後、住宅周りの建築費はどうなるの?
新築新築の購入は、建築費が下落するまでしばらく待った方が良いかな?」と判断する方がいるかもしれません。
しかしかし、建設業界では、2024年問題や政府による賃上げ要求や燃料価格の高騰など、まだまだ建築費上昇に影響する問題がたくさん存在していますので、今後も新築住宅の価格が下落に転じることは難しく、さらなる価格高騰を見せるのではないかという予想があるそうです。
・建設業界の2024年問題
割増賃金引上げ(2023年4月から)
中小企業における60時間を超える法定時間外労働の割増賃金率(いわゆる残業代)が25%から50%へと引き上げられるというものです。
大企業は2010年から50%の割増賃金が適用されていますが、2023年4月以降は、企業の規模に関係なく月の時間外労働が60時間を超える場合、50%の割増賃金を支払わなければならなくなっています。
新築業界で活動する建設会社は、その多く中小企業ですので、この法改正の影響は非常に大きいです
時間外労働の上限が規制される(2024年4月から)
2024年4月以降は、建設業でも時間外労働時間に罰則付きで上限が設けられます。
建設業界では、人手不足や働き手の高齢化がかなり前から問題視されるようになっています。
新たな若手人材を確保したくても、「建設業は過酷だ…」と言ったネガティブなイメージがあることから、なかなか人員の確保がままならない…という企業は非常に多いです。
そしてここにきて、時間外労働に上限規制が設けられることにより、さらに人手不足が加速するのではないかと考えられているのです。
建設業界では、2024年問題に対応するためには、人手の確保に力を入れるしかないと考える企業が増えています。そのため、新たな人材の確保のため、今までよりも待遇を良くする(給料を上げる)と言った対策がとられていて、これがさらなる人件費の高騰につながると考えられているのです。当然、働き手の人件費が高騰すれば、それが建築費に転嫁され、家の価格上昇につながるでしょう。
・燃料価格の高騰
ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナ危機など、世界情勢は急激に悪化しています。
特に、パレスチナ問題は、第3次石油危機の始まりになるのではないか…と言った指摘もあるなど、日本国内のエネルギー価格のさらなる高騰の引き金になる可能性すらあるでしょう。
ガソリンを始めとした燃料の価格は、コロナ禍以降に急激に上昇し、高止まりの状態が続いています。
■その他の住宅価格に影響を与える問題
4号特例廃止などの住宅周りの法改正が行われたことと、マイナス金利が解除になったことにより、今後住宅ローン金利が上昇していくと予想されているという点です。
4号特例廃止について
4号特例とは2階建て以下の木造住宅等の小規模建築物については、都市計画区域等の区域内で建築確認の対象となる場合でも建築士が設計を行った場合には、建築確認の際に構造耐力関係規定等の審査を省略することとなっています。
また、それらの建築物について建築士である工事監理者が設計図書とおりに施工されたことを確認した場合には同様の規定に関し検査を省略することとなっています。
もう少しわかりやすく言うと、延べ面積500㎡以下、2階建て以下などの条件を満たす木造住宅については、建築確認の際の構造審査を省略することが可能という制度となっています。
ただ、2025年に予定されている法改正によって、4号建築物の条件に適合する木造2階建て以下、高さ13m以下、軒高9m以下、延床面積500㎡以下の建築物について、2号もしくは3号建築物に区分されることになります。
さらに、300㎡を超える建築物については、許容応力度計算が義務化されるとなっています。
・4号特例縮小について
従来の法律では、木造2階建・木造平屋建といった建物は「4号建築物」に区分されていて、建築確認の際の構造審査が省略されるという特例を受けていました。
この制度は、建築確認の簡素化・合理化を図ることが目的で、『建築士が設計を行う』場合という条件を満たしている場合に適用されていました。
しかし、2025年4月施行予定となっている改正法では、この4号特例がなくなり、「新2号建築物・新3号建築物」に区分されることとなっているのです。
法改正後は、木造2階建・木造平屋建(延べ面積200㎡超)は新2号建築物に区分され、審査省略の対象外とされます。
また、延べ面積200㎡以下の木造平屋建は、新3号建築物に区分され、この場合は審査省略が継続されることとなっています。
2025年4月に予定されている法改正では、原則として、「住宅を含む全ての建築物について省エネ基準に適合すること」が義務付けられます。
そのため、法改正後は、以下のような手続きが必要となります。
新3号建築物に区分される場合、従来の4号建築物と同様、確認申請書・図書の提出が求められるもの、一部の図書の省略という特例は継続されます。
その一方、新2号建築物に区分される場合は、確認申請書・図書に加えて、構造関係規定等の図書と省エネ関連の図書の提出が新たに求められるようになります。
4号特例廃止が必要と考えられた理由として、従来通りの制度だと、4号特例により2階建て以下の木造住宅については構造計算をしなくても問題ないとされていました。
そのため、建築された建物が、構造計算・壁量計算が十分でない可能性もあり、安全性が完全に保たれているとは言えないリスクがどうしても残ってしまいます。
その為、省エネ基準の義務化により建物の重量が増せば、それだけ安全性が保たれないリスクが高くなってしまいます。
日本は、地震や台風などの自然災害が多い国でもありますので、省エネと安全性の高さを両立するため4号特例廃止が必要と考えられたようです。
・住宅ローン金利の上昇
2022年12月に日銀が長期金利の上限を引き上げたことを受け、既に固定金利型住宅ローンの金利はあげられています。
そして、マイナス金利が解除になったことにより、今後、変動金利も上がることが予想されています。
当然、住宅ローンの金利が上がれば、ローンの返済額が増えることを意味しますので、上がる前に購入する方が良いと考える人が多いはずです。
いかがでしょうか、毎年のように法改正があり、一般の人にはなじみがないため難しく思えるかもしれませんがそんな時に頼りなるのがエージェントです。
自分達の分からない事や住宅購入の際に使える減税や補助金などの情報などをいろいろな質問に答えてくれるエージェントを探してお住まい探しをして頂ければと思います。
リニュアル仲介、渡辺でした。