今後の住宅購入はSDGsを意識したエリアで住宅購入を検討する?!

国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)への自治体の取り組みについて、日本経済新聞社が全国815市区を対象に調査したところ、総合評価で先進度ランキングは下記のような結果が出たようです。

総合順位 自治体名(都道府県) 総合得点

1位 さいたま市(埼玉県) 76.1

2位 京都市(京都府) 74.7

3位 葛飾区(東京都) 72.9

4位 北九州市(福岡県) 72.8

5位 豊田市(愛知県) 72.1

6位 福岡市(福岡県) 71.8

7位 川崎市(神奈川県) 71.2

8位 相模原市(神奈川県) 71.0

9位 板橋区(東京都) 69.2

10位 岡山市(岡山県) 69.1

11位 神戸市(兵庫県) 68.9

12位 横浜市(神奈川県) 68.5

13位 世田谷区(東京都) 68.3

14位 藤沢市(神奈川県) 67.9

15位 宇都宮市(栃木県) 67.9

16位 仙台市(宮城県) 67.8

17位 大府市(愛知県) 67.5

18位 豊島区(東京都) 67.4

19位 新宿区(東京都) 67.3

20位 浜松市(静岡県) 67.1

21位 名古屋市(愛知県) 66.8

22位 江戸川区(東京都) 66.8

23位 金沢市(石川県)66.6

24位 堺市(大阪府) 66.3

25位 札幌市(北海道) 66.1

※総合順位は100満点で評価され、その内訳は経済14点、社会53点、環境33点となっているそうです。

経済、社会、環境の施策をバランス良く進める動きが加速しており、住民や企業、他の自治体などと連携する例も目立っており、今後の住宅購入の際には、SDGsを意識しているエリアが注目されてくるかもしれません。

■1位となったさいたま市のSDGsの取り組みについて

ちなみに、1位となったさいたま市は燃料電池などを備えた「環境配慮型住宅」が立ち並ぶエリアも増えています。また、さいたま市の東南部には埼玉スタジアムがあることで知られる美園地区は開発が進み、今も発展しているエリアです。子育て世代を中心に人口が急増するこの地域では、人工知能(AI)やIoTなどの最先端技術やデータを活用し、新たな生活支援サービスの提供やコミュニティーづくりなどを目指した「スマートシティさいたまモデル」の構築が進んでいます。もともとはCO2の排出削減を目指して始まったようですが、次世代エネルギー問題や都市の強靱化など、市が直面するさまざまな課題が実は密接に関連していることに気づかされ、解決策を盛り込み続けた結果、利便性だけを追い求めるのではなく、スマートシティというコンセプトができあがったようです。今後はこのノウハウを、大宮・さいたま新都心両駅周辺など市全域に広げていく予定だそうです。

■2位となった京都市のSDGsの取り組みについて

2位となった京都市で目立つのが食品ロス削減の取り組みだったようです。「2020年度までにピーク時(00年度=9.6万トン)から半減の5万トン」にするとの目標を全国でいちはやく掲げ、販売期限延長、食べ残しの持ち帰りなどに対応する飲食店や小売店を「食べ残しゼロ推進店舗」に認定するなど、多くの施策を市民や企業、大学などと連携を取りながら推進する。食品ロス削減は生ごみの減量にもつながっているようです。

■3位となった葛飾区のSDGsの取り組みについて

3位の葛飾区は、受動喫煙防止のための罰則付きの条例を制定した数少ない市区のひとつです。積立基金の運用先として、様々な社会課題の解決につながるプロジェクトの資金調達のために発行される「SDGs債」の購入を通じた社会貢献も進めているエリアであり、そのような配慮が3位という順位につながっているようです。

■そもそもSDGsの取り組みが住宅購入に必要なのか?!

SDGsには「17の目標」という目標があります。その内容については、地球上の誰一人として取り残すことなく持続可能な世界を実現するための17のゴールというものが決められており、日本も積極的に取り組んでいく内容が含まれています。その17の目標の11番目には「住み続けられるまちづくりを」という内容で、都市と人間の居住地を包括的、安全、強靭かつ持続可能にするというものです。

つまりは、居住についての問題に焦点を当てた目標を掲げています。現在、世界の人口の半数以上は都市部で生活しており、2030年には6割までに膨れ上がると推定されています。

人々が都市部に移り住む理由の多くは、所得の増加や効率的なサービス、交通手段の恩恵を受けられる可能性があり、技術革新や経済成長をもたらす機会が広がるためだと言われています。もちろん、それ以外の理由もありますが、都市部に移り住む人が多くなるのであれば、生活の安全面や環境面で深刻な問題を引き起こし、貧困層の生活はさらに厳しいものとなります。

そのため、都市部に生活する人々に快適で便利な生活を提供し、持続可能な開発をできるようにするための方向性がこの目標では示されているのです。

今回の日本経済新聞社のランキングを見てみると、いずれも都市部が多くランキングされていますが、いち早く持続可能なエリアとして、政治的、政策的にも力を入れているエリアです。

その為、今後の不動産購入に際しては、このSDGsを考慮し、「これから人口減・家余りの状況下で持続可能な街なのかどうか」を考え、不動産探しをしてもらいたいと思います。

今後の参考にお役立てください。

法人営業部 犬木 裕

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