各地域の家の特徴
日本列島は東西南北に縦長にひろがる国土を持っている為、はっきりとした四季があり、気候が各地でさまざまです。
各地域によって気候の特徴が違うので、建築物の基準や法律も異なります。
その為各地域に合った家にするためには、それぞれの気候を十分に考慮した住まい造りが必要です。
どのような特徴があるのか調べてみました。
■北海道・東北地方の家の特徴
北海道や東北などの雪がよく降る地域の家には、「高気密・高断熱が高い」という特徴があります。
また、屋根は傾斜のある金属屋根が基本です。
その理由は、大量の雪が屋根に積もる為、平べったい屋根だと雪の重みで家屋が倒壊する危険性があるります。
そのため、北海道や東北地方でほぼフラットな屋上・バルコニーなどの「陸屋根(ろくやね)」や、重さのある瓦屋根の家を見かけることは他の地域に比べて少ないという特徴もあります。
大量の雪が降った翌朝には、玄関の戸が開かなくなってしまうこともある為、1階部分は雪が積もっても出入りが出来るよう、地上よりも高く造られていることが多いそうです。
豪雪の際の停電のことも考えて、コンセント不要のポータブル式石油ストーブを備えているお住まいも多いのが特徴です。
■関東の家の特徴
東京を中心とした関東地方は他地域と比べて土地の値段が高い傾向にあります。
そのため、狭い敷地を有効活用した家(狭小住宅)が多いのが特徴です。
また、一戸建ての家よりもマンションや共同住宅に住む人も多いという特徴もあります。
住まいのために確保できるスペースが狭いので、1階を駐車場にした3階建ての住宅も多く、狭いスペースをいかに有効活用できるか、ノウハウが凝縮された工夫された住まいも多いです。
■東京の家の特徴
日本の首都・東京は、物価が高い地域です。土地の価格も高くなります。
特に東京は交通量や通行人も多く、騒音を中心としたご近所トラブルに悩まされる方も多いためか、防音設備の整った家が人気です。
また、お隣家との距離も近くなりがちなため、窓の位置を天井や壁の高い位置に設置し、防犯性や採光性を確保する家も多い傾向にあります。
■東海・近畿の家の特徴
寒暖差のある東海、近畿地方では、冬の寒さよりも夏の暑さに照準をあてた家を建てる傾向があります。
北海道のように高気密高断熱の家にしてしまうと、夏の暑さを乗り切るのが大変になってしまうからです。
夏場、風通しをよくするために、窓が大きな家やファンなどを設置して外気を取り込みやすくしています。
水害が多い地域もあり、基礎工事を徹底的におこなう家がほとんどです。
■四国地方の家の特徴
四国地方は夏はカラッとした暑さで、冬もそれほど寒くはなく、他の地域に比べて温暖で自然災害も少ないのが特徴です。
暖かく穏やかな気候が特徴の四国では、屋根にソーラーパネルを設置する家も増えています。
また、他の地域に比べて冷暖房設備に費やす費用が抑えられることも多いです。
最新の家であれば、気密性・遮熱性・断熱性が向上しています。
そのため、冷暖房をフル活用せずとも、エアコンのみで快適に過ごせる場合も多いそうです。
木造や鉄筋、コンクリートなど、さまざまな家が見られるのが四国の特徴です。
また、都市部に比べて土地の値段も抑えられるため、大きな駐車場付きの家も多いです。
戸建てが多い印象の四国ですが、近年は空き家率が上がっているそうです。
■九州の家の特徴
九州も四国と同様に、温暖な気候であるため、木造や鉄筋、コンクリートなどの様々なタイプの住宅が混ざっています。
九州では火山が多く、噴石や噴煙などに備えた住宅設備の整った家が多いです。
シロアリが発生しやすい地域でもあり、木造よりも鉄筋の家が人気な傾向があります。
■沖縄の家の特徴
沖縄地方の9割は、台風による暴風雨にも負けない、延焼し難い耐風耐火構造の鉄筋コンクリート住宅です。
台風の強風に耐えられるように、網入りのガラスや厚めのガラスが利用されています。
最近はほかの地域と見た目がかわらない住宅も増えてきましたが、沖縄には独特な文化や気候がある為、沖縄ならではの特徴を多く持っています。
温暖な気候であることから、風通しを考えて設計されていることも多く、地域性から大勢の人が集まれる部屋やゲストルームがあるのも沖縄の家の特徴でしょう。
沖縄伝統の赤瓦は適度な吸水性を持っていることが特徴の1つで、急なスコールでも水分を吸い込んで、晴れた後にすぐさま水分を蒸発させます。
そのとき、熱を逃して室内を涼しくする効果が期待できるため、赤瓦屋根は室内の温度を快適にしやすいと評されるそうです。
いかがでしょうか、各地域の特徴を考え、いろいろ進化して快適な家なっているのだと思いました。
台風や火山活動、豪雪などを踏まえた家づくりお住まい探しの際は、購入前に現地に行ってみる事もマイホームの参考になると思います。
リニュアル仲介、渡辺でした。