自然災害時の備え
停電は自然災害や様々な原因による事故などで、全国各地で一年中発生する可能性があります。2018年に北海道胆振東部で最大震度7の地震が発生し、北海道全域にかけて、日本で初めてブラックアウトと呼ばれる大規模停電が発生しました。また、2021年に発生した福島県沖を震源とする地震では、6ヶ所の火力発電所が緊急停止し、その後の送配電システムの影響により、東北や東京エリアで大規模な停電が発生したことも記憶に新しいのではないでしょうか。
自然災害が発災してお住まいの地域が停電した時、家屋に危険な損壊などがない場合は、復旧を待ちながら自宅で過ごすことになります。日頃から災害時の停電を見据えた備えをしておくことが大切です。
災害時の停電対策には様々ありますが、生活インフラ停止に備えた水や食料の備蓄のほか、停電時でも使用可能な調理器具や暖房器具、スマートフォンや携帯電話のモバイルバッテリー、懐中電灯などの照明やラジオの予備電池などを準備しておくことも大切です。本格的なものではガソリンなどの燃料を用いた家庭用発電機もあります。
〔家庭内における災害時の停電への備え〕
○家電製品の使えない状況を想定した食料の備蓄・調理手段
○給水ポンプの停止などによる断水時の備え
○冷暖房器具が使えない状態でも冷・暖をとる方法
○家庭用医療機器などを使用している場合には予備バッテリーや代替手段
○夜間に安全避難するための懐中電灯や足元灯
○災害情報を確保するためにラジオと予備電池(インターネットや携帯電話などが利用できないおそれがあります)
〔停電による二次災害にも注意〕
○停電復旧時の通電火災
通電火災とは、復旧時に直前まで使っていた電化製品に急に通電するため、漏電していたり電熱器具に燃えやすいものが接触した状態だったりすると、発熱し出火するおそれがあります。
○発電機の屋内使用による一酸化炭素中毒事故
経済産業省の調査によると、先述した北海道胆振東部地震発生後の停電時に、家庭用自家発電機を換気の不十分な屋内で使用したため、一酸化炭素中毒による死亡事故が発生しています。家庭用自家発電機は絶対に屋内で使用してはいけません。
○切れた電線や倒れた電柱による感電事故
近づいたり触れたりせずに、電力会社などに連絡しましょう。
停電が復旧したにも関わらず、家の電気がつかない場合には、ブレーカーの状況を確認しましょう。もしブレーカーが切れていたら、まず、電熱器具周辺やコードが損傷していないかなどを十分に確認し、漏電遮断器のスイッチを入れてから、安全ブレーカーをONにします。漏電遮断器が再び自動的に「切」になってしまう場合は、漏電しているおそれがあるため危険です。すぐにブレーカーを切り電気工事店などに連絡しましょう。
最近では太陽光パネルをご自宅に備える方も多いかと思います。
災害の備えとしては自宅で蓄電池も備えておく事で停電時でも電力を使う事が可能となります。そういった際のリスク回避としては太陽光パネルの設置も良いと思います。
災害の際に発生するおそれがある停電時のリスクや二次被害などを確かめ、日頃からの備えをしておくことで、いざとなった時に落ち着いて行動できるようにしましょう。しかし自然災害はいつ起こるかわかりません。災害時のリスクに合わせた万が一の「備え」もこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。
また、住宅購入時には災害の恐れがあるエリアを候補から外される事もおすすめいたします。大切な家族が災害に合う事のないよう、事前に調べてリスクを減らしておくと良いかと思います。
市区町村でも確認が出来ますし、購入時には不動産エージェントに確認をしてもらうようにしましょう。