建築士は罰則規定が背景にある職種です。

リニュアル仲介の渡辺です。

今回は建築士の社会的責任についてお話したいと思います。

建築士の責任と言うと、平成18年の姉歯元一級建築士による「構造計算書偽造問題」を思い出される方も多いでしょう。この「構造計算書偽造問題」に端を発して建築基準法、建築士法等の改正が行われました。大きなポイントは建築士の罰則強化です。

今の建築士法では、いい加減な調査を行ったり、いわゆる「名義貸し」のような行為を行うと、建築士及び所属する建築士事務所が法律で罰せられます。 建築士は頭が固いと言われるのですが、こういった罰則規定が背景にあると考えるとご納得いただけると思います。いい加減な判子は押せないのです。

話は変わって、建物インスペクションは誰がやるべきか?という議論も少し前にありましたが、私は答えは明確だと思います。建築士です。

建物インスペクションは住宅購入者にとって重要な調査です。ですからいい加減な調査をされては困ります。万が一調査に不備があった場合、少なくとも自らの過失について法的に責任が問われる立場の方でないと役割を果たさないと私は思います。

建築士の場合、請け負った業務に問題があった場合に法的な罰則規定で裁かれます。責任の範囲が明確になりますし、法人だけでなく建築士個人の責任が問われる点が大きなポイントです。この仕組みは業務を依頼する消費者の立場からすると、最低限のセーフティネットとして機能します。

建築士の業務は多岐に渡ります。建物に関わるお仕事、とくに業務の範囲が曖昧になりがちなリフォームは建築士(建築士事務所登録を行っている事業者)へ依頼するのが良いと思います。

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